洋書を使って単語力を一気にアップ

あなたが好きな外国映画はありますか。あなたが好きな外国の物語はありますか。もし、そういうのがあれば「原書」つまり「洋書」にチャレンジしませんか。

英検やTOEIC、TOEFLで求められる文法力は最大でも高校生レベルです。しかも実際は中学生レベルの文法知識があれば解ける問題が非常に多いです。

ですから、文法に関しては文法の問題集をきっちりとやっていけば確実に成果が出ます。しかし、単語は日々の練習がすべてです。

もちろん、「英検やTOEICやTOEFLで狙われやすい単語」を「ウリ」にした本はたくさんあります。

しかし、資格対策のためだけに勉強していたのでは「結局資格は持っているけれども、外国人と話せない、言っていることが聞き取れない」ということになります。

その原因は圧倒的な語彙力の差です。では、語彙力をつけるためにはどうすればいいのでしょうか。

「外国人と話したい」あなたは、何を話したいですか。「仕事で使う専門的な内容=ビジネス英会話」ですか、それとも「日常のこと、雑談などたわいもない話から恋愛や海外旅行」のような内容ですか。

圧倒的に後者だと思います。後者が土台となって前者のビジネス英語が成立するのですから。それならば「生きた英語」を学ぶ必要があります。

それが「映画」「ドラマ」です。特に原書は「文字」で表されているため動画とは違い、繰り返し読めるのです。そして文字を確認できるのです。

それでも、あなたは「洋書って難しいし、どれを選んだらいいか分からない」と思っていませんか。

書店に行けば、あなたの英語力に応じた洋書がすでにレベル分けされています。ネットで注文する場合もあなたの英語力を試すようなテストがAmazonではすでにあります。

洋書を選ぶ場合は、あなたの英語力と同等か、もしくは少し上のレベルを選びましょう。

そして、なるたけ「興味のある」「知っている」内容のものを選びましょう。

さあ、いよいよあなたは洋書を手に入れたと仮定します。

まず1ページ目を読みますが、いきなり分からない単語が出てきました。

確かに多くの人は「知らない単語でも推測すればいい」「知らない単語でも読んでいるうちに分かるから」と言います。

しかし、私は経験上、最初の章に関しては知らない単語が出てきたら「辞書」を引くべきだと考えております。なぜなら、最初の章はやはり重要な章です。今後の物語の展開に必要なキーワードがふんだんに登場するものです。時間はかかるとは思いますが、後半を一気に楽しむためにもここで苦労をしてください。

今はWeblioのようなインターネット上の辞書が無料で使えます。紙の辞書よりもインターネット上の辞書の方が優れているのはその「更新のスピード」です。言葉は日進月歩、常に新たな言葉が生まれます。発行済みの紙の辞書では追いつきません。また、インターネット検索機能は圧倒的に強いです。普通、単語の意味を調べる場合は「1語」ずつ調べます。しかし、以外にも「複合語(2語で1つの意味を表す)」ものが多いのです。ですから、検索する場合に、1続きの2語から3語のカタマリで一気に検索してみると良いでしょう。

最初の章を頑張って読破したら、あとは一気に読めるはずです。次第に読む楽しさが出てきます。

慣れてくれば、その洋書の映画やドラマがあるならば是非見てください。できれば字幕なしで。「あっ、この場面知っている」「このセリフが聞き取れた」いろんな感動が生まれるはずです。

英字新聞や英語雑誌を読んでみる

英語は英単語が複数合わさって一つの英文を作ります。そのため英単語だけを覚えていても、意味がありません、実際は英単語の「運用能力」が求められます。

いわゆる「英文解釈」です。英文解釈のためには「文法力」が必要になります。

英検ならば5級が中1レベル、4級ならば中2レベル、3級ならば中3レベル、準2級ならば高2レベル、2級ならば高3レベルです。準1級や1級はそれ以上のレベルです。ですから、英検の場合は級ごとに学習レベルがほぼ明確なので学ぶべき英文法も最大で高校生レベルです。実はTOEICやTOEFLも最大で高校生レベルです。

しかし、実際はTOEICでも中学生レベルの英文法力があれば解ける問題も多いのです。

ここでは、「楽しみながら英文法も押さえつつ、英単語も習得でき、なおかつ英文解釈ができる」そんな方法を取り上げたいと思います。

もしあなたが英検3級以上を持っているならば、是非「英字新聞」や「英語雑誌」「洋書」などにチャレンジしてみてください。

これらに挑戦することで、「どんな困難にも負けない力」「達成感」そして「爆発的な単語力・英語力」が身に付きます。

ただ、やみくもに「英字新聞」などにチャレンジしては逆に撃沈します。

では、正しい「取り組み方」について紹介します。

・背景をある程度知っていること
・興味のある分野であること
・今の仕事に生かせそうなもの

以上3つのうちどれか1つでもあてはまるものを選んでください。

1. 背景をある程度知っていること

例えば全く聞いたことがない事件やニュースや政治問題などについてはいくら読んでも頭には入ってきません。専門の単語もありますし、たとえどれだけ文法的には簡単でも理解できないのであれば苦痛です。「あっ、このニュースなら知っている」という感じのものを選びましょう。

最近は英字新聞もwebやアプリで読めるようになりました。アプリではVOA Special English NewsやNHK海外ニュースなどもリスニングの勉強にもなりますので利用されてはいかがでしょうか。

2. 興味のある分野であること

1.と重なるところもありますが、「天体に興味があるならば天体に関するもの」「子育てに興味があるならば子育てに関するもの」「ファッションに興味があるならばファッションに関するもの」などを選んでみてください。そうすると、人は興味のあるものは多少単語が難しくても読めてしまうものです。

3. 今の仕事に生かせそうなもの

やはり世界の動きを知ることはとても重要です。もしあなたの業務が行き詰っているならばグローバルな視点に立てばヒントがたくさんあります。また今後海外進出を考えているならばある程度世界の動きを先読みしておく必要があります。世界共通の言語は今や英語ですから。

上記の3つをおさえた上でさらに、英文解釈の練習です。英文解釈の方法は2つあります。1つは「精読」、もう1つは「直読直解」です。

例えば次のような文を考えてみましょう。

This is the house where I lived ten years ago.

「精読」とはきちんと「構文」をとって正確に和訳する方法です。いわゆる学校で習った方法です。この場合は、Thisが主語、isが動詞、the houseが補語であり先行詞、そこに後ろから関係副詞節のwhere I lived ten years agoが修飾。「これは私が10年前に住んでいた家です」

「直読直解」とは前から訳す方法です。「これは/です/家/私が住んでいた/10年前に」

さらっと訳せるのならば「直読直解」を、難解な文が出てきたら「精読」をやりましょう。

語学学校は不要?テレビやラジオの活用法

英語学習の1つとしてメディアの活用は是非検討してもらいです。やはりNHK教育番組やNHKラジオの活用は定評があります。番組や教材作成には有名な大学教授もかかわっており、他の英語教材とは一線を画すものもあります。

2014年12月現在、NHKテレビ、ラジオで放映、放送されている英語関連のプログラムを取り上げてみました。

1. テレビ

・プレ基礎英語
・テレビで基礎英語
・リトル・チャロ
・おとなの基礎英語
・しごとの基礎英語
・ニュースで英会話

2. ラジオ

・エンジョイ・シンプル・イングリッシュ
・基礎英語1
・基礎英語2
・基礎英語3
・ラジオ英会話
・英会話タイムトラベル
・攻略!英語リスニング
・入門ビジネス英語
・実践ビジネス英語
・英語で読む村上春樹
・ワンポイント・ニュースで英会話

私の記憶では、昔は中高生向けの番組と英会話番組しかなかったように思われますが、現在は小学生から英語を学び、仕事場でも英語が必要とされる時代に変わりました。そして、大人でも「もう一度基礎から学びたい」という欲求を持っているため、それらのニーズを満たしたのが上記の番組ということになるでしょう。

番組自体は15分程度が多いですが、15分だからこそ「ポイントを絞って」解説されており、また「シーン別実演」があったりなど実生活に応じた内容となっており、視聴者側も「あっ、こんな場面ある、ある」と思わず納得してしまいます。

かつて私の友人で英検1級ホルダーの方と話をしたときに「毎日ラジオ基礎英語3を聞いていた」と言っていました。英検1級はかなりレベルは高いですが、基礎英語3(いわゆる中3レベル)で十分間に合うとのことでした。

またテキストの質がとてもいいです。文字が見やすいだけでなく、解説が詳しかったり、また、英語にまつわる話であったり、学習者の悩み相談などがあったりなど思わず共感できる内容がふんだんに盛り込まれています。

それに、テキストが安い。NHKの場合、紙テキストでも300~500円の価格帯ですが、今や電子書籍の時代でもあり、電子書籍の場合は紙テキストよりも費用がかなり安く抑えられるのと、24時間いつでも購入でき、保管場所にも困らず、持ち運びも自由です。

また、一昔前はテレビの場合は録画したり、ラジオの場合は「その時、その時間にラジオの前にいる」必要がありましたが、スマートホンやインターネットの発達により、電波さえ届けば動画で視聴できたり、音声をダウンロードして繰り返し聞けたりなどできるようになり、時間や場所を気にせずに勉強できるようになりました。

英会話スクールなどの語学学校では、基本的に時間割が決まっているので急な用事や残業などあると通うことが難しくなりますが、テレビやラジオの場合は日時を気にせずに学べる環境が整いつつあります。

ただ、デメリットもあります。対面式の授業ではないので、質問がしたくてもすぐに質問ができないということです。また、モチベーションの維持が難しくなります。さらに、「聞くこと」が中心となるので実際の「発話練習」ができなかったりします。

あなた自身の生活スタイルや学習状況を踏まえたうえで、テレビやラジオをツールの一つとして活用してみてはいかがでしょうか。

英語で日記を書いてみよう

英語で日記を書いてみましょう。
最初は1行でも一言でも構いません。
書くことによって、「こんな言葉が使えたらいいな」「この単語は英語で何と言うのだろう」とだんだん興味が湧いてきます。

そして、次第にナチュラルな英語に変わっていき最終的にはネイティブと同様のレベルになります。

ナチュラルな英語に近づくために、あなたはきっと様々な英語の書籍にも目を通したり、映画を吹き替えではなくそのままの生の状態で見たくなるでしょう。

そして気になるフレーズをどんどん書き留めるようになってきます。

そうするとあなたの英語力は爆発的に伸びます。

1. 天気を書いてみる

天気を表す場合は、It was~から始めると良いでしょう。

・1日中快晴だった。
 It was sunny all day.
・午前中は晴れで、午後は曇りでした。
 It was fine in the morning, but it was cloudy in the afternoon.
・今日は風が強かった。
 It was windy today.
・昨夜から雨でしたが、午後には雨がやみました。
 It had been raining since last night, but it stopped raining in the afternoon.

2. 日付を書いてみる

・2014年12月2日 December 2, 2014
・12月2日(火) Tue., Dec. 2/Tuesday, December 2

3. 出来事を書いてみる

これが一番難しいところです。日本語では思い浮かぶものの、英語ではなかか書けない。そこで、段階を追ってステップアップしましょう。

例えば、「あなたが休日にUSJに家族と行った」と仮定します。
できるだけ、シンプルに考えてください。

・今日は家族とUSJに行きました。
I went to the USJ with my family today.

・そこにはたくさんの人々がいました。
There were a lot of people there.

・私たちはアトラクションに乗りました。
We got on a lot of rides.

英語では遊園地的なところでの「アトラクション」はすべて“a ride”と表現します。

では、2番目の表現“There were a lot of people there.”をもう少しいじってみましょう。

例えば「『アトラクションを待っている』人がたくさんいました」ならばこうなります。

There were a lot of people waiting for rides there.

さらに「『その』アトラクションを『2時間』待っている人がたくさんいました」ならばこうなります。

There were a lot of people waiting for the ride for two hours there.

そして、「そのアトラクションを2時間『以上』待っている人がたくさんいました」ならばこうなります。

There were a lot of people waiting for the ride for more than two hours there.

また、3番目の文“We got on a lot of rides.”に「例えば、スパイダーマンとかハリウッドドリームなど」と付け加えるならばこうなります。

We got on a lot of rides, such as “The Amazing Adventures of Spider-Man”and“Hollywood Dream”and so on.

少しずつ表現を増やしていきましょう。