意外に使える、教科書活用術

今から述べる方法は英語の初級から中級レベルの方向けです。英検で言えば準2級まで、TOEICならば600点までくらいのレベルの話です。

上記の級、スコアを超えられない、または超えたい人にとって一番引っ掛かるポイントは「単語力」です。もちろん「文法力」もありますが、文法力はしっかりと対策を行えばすぐに身に付きます。

しかし、「単語」に関しては「苦しい」イメージしか持っておらず勉強がなかなか前に進みません。

そこで、是非使ってほしい、割と格安で出来る方法をお伝えします。
それが「教科書活用術」です。

現在発売されている中学校の教科書は、めちゃくちゃ「使え」ます。
書店で販売されている英語の参考書よりも安いですし、コミュニケーション重視の英語表現がたくさんあり、文法の説明もシンプルで、しかも3年間合わせて語数も1800語程度あります。

実は英検やTOEIC、TOEFLで使われる語彙、文法の多くは中学英語であるということをご存知ですか。

つまり中学英語の知識があれば解ける問題もたくさんあるのです。中学校は義務教育ですから、「最低限これくらいは身につけろよ。これが身に着けば、社会に出ても恥ずかしくないぞ」というメッセージが教科書にこめられているのです。

あなたが中学時代に真面目に勉強してこなかったならば是非、教科書を見直す機会です。

やり方は簡単です。書店(教科書販売店)で中1~中3の教科書を購入してください。3冊合わせて1000円行くか行かないかくらいです。そして、まずは中1だけを20回音読してください。

音読の際には、「意味が理解できるかどうか」に重点を絞ってください。

もし可能ならば「教科書CD」もありますし、インターネットからダウンロードできるものもあります。音読はやはり、「ネイティブと同じ発音、リズム」が基本ですので。

あなたがもし、急に理解できないところがあれば、そこが「文法の弱点」なのです。

中1が終われば、学年を上げてください。それぞれ20回ずつ音読をします。

3冊終えるのに最低でも3か月はかかるでしょう。ひたすら読むのです。そうすると、単語を書いたりしなくても、自然と単語は覚えられます。そして、約7割くらいは教科書本文を暗唱しているでしょう。完璧でなくても構わないです。

「こんな表現が出てきたな」くらいがちょうどいいのです。この時点であなたは実は「聞き取れる、話せる」状態になりつつあるのです。

さあ、次は英検3級の問題にチャレンジしてみてください。驚くほど解けるのがわかるはずです。

中学校の教科書を卒業したら、次は高校1年の教科書です。高校1年の教科書だけで十分です。高校の教科書は「話題」が豊富で奥深い内容です。これも同じように20回音読しましょう。高校の教科書の場合は日本語訳がついていませんので、教科書ガイドやインターネットで確認しながら進めたほうがいいです。

ただし、高校の文法はややこしいので、音読と並行で文法の基礎問題をやりましょう。

高校1年の教科書を終えれば、準2級にチャレンジしてみてください。知っている単語が多くなるはずです。